使節たちの報告書が映しだす世界と中国——。イギリス、ロシア、アメリカなど欧米に派遣された常駐公使が、途上や任地での見聞・交渉と、変動する本国のはざまで記した 「出使日記」。中国外交形成期の在外公館というプリズムを通して、日本を含む各国の状況や国際関係、そして中国の政治・社会・思想の姿が鮮やかに浮かび上がる。

伝統的な専制王朝が最終段階を迎えた大帝国、明・清。そして、朝鮮独特の両班官僚制が成立した李朝の実相を、日本など東アジア諸国との多様な関わりのなかで描く。「家」を主体にした近世の社会は、西洋との軋轢の中、徐々にきしみ始める。

【作者简介】 岸本美绪 日本东洋史学家。1952年生人，东京大学毕业，御茶水女子大学教授。专攻中国明清史。著有《清代中国的物价与经济变动》《明清交替与江南社会》等。 宫岛博史 日本东洋史学家。1948年生人，京都大学毕业。历任东京大学、成均馆大学教授。专攻朝鲜社会经济史。著有《朝鲜土地调查事业史研究》《两班》等。 【译者简介】 王欢欢 1990年生，海南大学外国语学院讲师，博士。主要研究方向为东亚海域史、日本近世史。 刘路 1987年生，毕业于东北师范大学中古史研究所，主要研究方向为东亚文明史、日本中世史。

室町・戦国期日本の国際意識を解明。明皇帝から「日本国王」に冊封された、歴代の室町将軍たち―彼らは素直に中国の華夷秩序を受け入れたのか。伝統的な日本の(中華意識)は本当に消え失せてしまったのか。唐物に当時の(中華)イメージを探り、外交の現場から幕府独自の対外観をあぶり出す。言説・伝説の世界を逍遙し、文化史や美術史の成果とも切り結ぶ、まったく新しい対外関係史。

室町・戦国期日本の国際意識を解明。明皇帝から「日本国王」に冊封された、歴代の室町将軍たち―彼らは素直に中国の華夷秩序を受け入れたのか。伝統的な日本の(中華意識)は本当に消え失せてしまったのか。唐物に当時の(中華)イメージを探り、外交の現場から幕府独自の対外観をあぶり出す。言説・伝説の世界を逍遙し、文化史や美術史の成果とも切り結ぶ、まったく新しい対外関係史。

林達夫――この類稀なる“反語的精神”の歩みを，歴史的局面とさまざまな日本の知識人たちの像と重ね合わせながら探ってみよう．そこに情況に顕れあるいは隠れながら生涯アポリアを投げ続けた，われらの“ミネルバのふくろう”の生き方と，日本の知的風土の中でひときわ異彩を放つ知識人の精神の軌跡を見てとることができよう．

宦官と外戚が権力を振った時代、地方では知識階層が形成され、儒家官僚となってこれに対抗した。―貴戚政治、士大夫豪族、察挙体制等の概念を通して、皇帝支配のあり方と地方社会の変容とを相関的に把握、従来顧みられることの少なかった後漢時代を、中国史上に正当に位置づける。

本書は、中国古代の法にあらわれた「同居」という言葉を鍵として、経済単位としての家族が居住単位としての家族に合一する経緯を論じ、家族の歴史的な成立過程を解明する。また女性・入り婿・奴婢等を糸口に、郷里社会内部に存在した諸関係の一端を明らかにし、国家と社会との具体的な関係を描写する。

東アジア在来秩序を揺るがした明治日本の登場から、琉球、ヴェトナム、朝鮮、チベット、モンゴルへと続く属国・藩部の危機と再編を通して、現代中国の原型が浮かび上がる過程を詳述、万国公法などの翻訳概念の変容を手がかりに、誰も描きえなかった 「中国」 誕生の全体像に迫った渾身作。

地方の名家に生まれた山崎誠は、父への反感を胸に、徹底した合理主義者として一高、東大へと進むが、ある日大金を詐欺で失った事から今度は自分で金融会社を設立する。其れはうまく行くかに思われたが。。。戦後世間を賑わした光クラブ社長の自殺に至る波瀾にみちた短い生涯を素材にして、激しい自己反省癖と自意識過剰の異様で孤独な青春を描いて作者独自のシニシズムに溢れる長編。